日蓮宗の宗祖、日蓮聖人は、相次ぐ自然災害や争乱などで混乱を極めた鎌倉時代に生き、幾多の困難に見舞われながらも、強い信念のもと、お釈迦さまの教えを日本の地でひろめた人物です。 人々の苦しみを取り除き、社会全体が幸せになるように願った日蓮聖人は、来世ではなく"今を生きる"ことの大切さを説き、法華経への信仰にその生涯を捧げました。
日蓮聖人が説く、お釈迦さまの功徳が集約された「お題目」の世界は、今もなお多くの人々の心の拠り所となっています。
「孝と申すは高なり、天高けれども孝より高からず、又孝とは厚なり、地厚けれども孝よりは厚からず」
日蓮聖人の述べたお言葉です。孝というのは、最も高い価値があるということ。 天は高いけれど、孝よりも高いということはない。 また孝とは、厚いということである。 大地は途方もなく厚いけれでも、孝より厚いということはないのである。
日蓮聖人のこのお言葉は、父母への孝養は天や地よりも高く、厚いもので、
人間として最も大切にしなければならない行いであるということを説いています。